現代の日本は、グローバル化、少子高齢化などによって多様な社会へと激しく変化しており、学校教育においても、「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」をバランスよく育成することを通じて、「生きる力」をより一層育むことが重要になっています。
MOA美術館児童作品展は、「学習指導要領」に基づき、子供たちが自然・環境・社会、他者との関りを通じて、興味や関心をもったことを、感性を働かせながら絵画や書写によって表現することで情操を養い、豊かな心を育てることを目的に開催しています。
子どもたちの創作活動を奨励することは、夢や目標に向かって自ら考え、行動する力を高めると同時にそれぞれの国の伝統と文化への関心を高め国際文化交流に資するものと考えています。
本児童作品展は、2万人を超える全国の美育ボランティアによって支えられ、さまざまな個人、団体と協力しながら、医療福祉機関での巡回展示や、年間を通じた美育活動など、学校・家庭・地域が連携し、社会全体で子どもを育てていくことを重視するものです。このことによって、地域社会の絆を深め、心身ともに健康な活力のあるコミュニティづくりを願っています。
第33回[長岡では32回]となる昨年は、海外11ヶ国25会場を含む292会場で開催し、応募総数186,954点、参加校数5,581校となりました。子どもたちの多様な個性・能力によって制作された創造性やチャレンジ精神あふれる作品展へと伸展してきております。
当地長岡においてもこのような趣旨に賛同され、地域における美術教育の振興を願う有識者の方々により実行委員会が組織され、活動が継続されてきました。
MOA美術館長岡児童作品展は今年度で33回目になります。コロナ禍のため昨年、一昨年とオンラインでの展示のみ行いましたが、実際に展示してほしい、そうでないと絵の質感がわからない、表彰式を開催して感激のうちに賞状を受け取りたいとの声がとても多く寄せられました。今回そのようなご要望にお応えできることはとても嬉しく、受賞児童の皆さんの晴れやかな表情に接することのできる幸せにわくわくしております。
今年度、すべての受賞児童の作品に感想文が添付されております。どのように自分の心の中のイメージを表現するかと考え悩む様子、また完成したあとの満ち足りた思いが読む側にさわやかに伝わってきます。創作活動に熱中する児童の心の中には、美しいもの平和なものが満ち溢れているんだな、と私たち大人の心も明るく彩ってくれます。審査委員の先生方からは銅賞以上の作品に講評を付けていただきました。創作する児童にもまたご指導くださっておられる先生方にもきっと参考にしていただけるものと確信いたしております。
姉妹都市の関係にあるハワイ・ホノルル市との児童画による国際交流事業は2016年から始まり、今年度も4名の児童の作品がハワイから特別参加してくれました。日本の子どもたちとは異なる色彩感覚や画題は毎回興味をそそられますし、児童や多くの市民の方々に刺激を与え、心を豊かにしてくれます。
地域の児童の情操教育に尽力したいとの願いからご後援・ご協力賜りました企業・団体・個人の皆さま、審査に当たられた先生方、また多くのボランティアの皆様に心からの感謝を申し上げご挨拶とさせていただきます。どうか児童のおおらかな構図と緻密な彩色、なによりも画面からあふれ出るような創作の喜びをご堪能下さい。
MOA美術館 長岡児童作品展 実行委員長 和田 裕
MOA美術館児童作品展 ~ハワイ ホノルル・長岡姉妹都市芸術交流作品~
学習指導要領を参考にしつつ、「一人一人が感性や創造力を働かせて豊かに表現すること」を中心として、下記の基準にて審査を行います。
① 楽しさや美しさなどが感じられる作品
② 自由な創意・工夫をこらした作品
③ 子どもらしく個性的で、明るく伸び伸びしている作品
④ 自然や人を思う心などのよさが表れている作品
MOA美術館(公益財団法人 岡田茂吉美術文化財団)
MOA美術館長岡児童作品展実行委員会
新潟県立近代美術館
文部科学省/外務省/農林水産省/環境省/こども家庭庁/日本ユネスコ国内委員会/公益社団法人日本PTA全国協議会/
公益社団法人全国子ども会連合会/公益財団法人ボーイスカウト日本連盟/公益財団法人海外日系人協会/全国新聞社事業協議会/
全国連合小学校長会/新潟県/新潟県長岡地域振興局/新潟県教育委員会/
長岡市/長岡市教育委員会/新潟日報社/NHK新潟放送局/BSN新潟放送/NST新潟総合テレビ/TeNYテレビ新潟/UX新潟テレビ21/
(株)長岡新聞社/(株)エヌ・シィ・ティ/FMラジオ新潟/FMながおか807
木村医院
有限会社 コイズミ
池津電機商会 メルスいけづ
小川塗装
町永板金店
まなびや数理塾
フィロ稲門塾
明愛塾
株式会社 新潟グリーン産業
長岡児童作品展は、地元の法人様ならびに企業様をはじめ、多くの個人ボランティアによるご協賛の寄付金で運営されております。(敬称略・順不同)
実行委員長 | 和田 裕 | 長岡造形大学名誉教授 |
実行委員 | 松川キヌヨ | 元新潟県議会議員 |
〃 | 小熊 正志 | 元長岡市議会議員 |
〃 | 山岸 真夫 | 元表町小学校校長・社会福祉法人 瑞穂会 理事長 |
〃 | 松田 宣治 | (株)長岡新聞社代表取締役 |
〃 | 今泉 道雄 | (株)エヌ・シイ・テイ 代表取締役社長 |
〃 | 脇屋 雄介 | FMながおか代表取締役社長 |
〃 | 駒形 豊 | 近代事務機(株)代表取締役会長 |
審査委員長 | 小林 武夫 | 元新潟県美術教育連盟副会長 |
審査委員 | 結城 和廣 | 元長岡造形大学教授 |